マテリアル生成ソフト「QuixelMixer」

建築パースのリアリティを追求する上で、最も重要と言っても過言ではないのが「マテリアル(素材の質感)」の表現です。コンクリートの無機質な粗さ、使い込まれた木の温もり、鈍く光る金属の光沢…これらをいかにリアルに表現できるかが、CGパースの説得力を大きく左右します。
従来、こうしたリアルなマテリアル(テクスチャ)を作成するには、Adobe Photoshopなどで写真を緻密に加工したり、前回ブログ記事に取り上げたAdobe Substance 3D Designerのような専門的なソフトでゼロから数学的に組み上げたりと、高度な技術と多くの時間が必要でした。
しかし近年、「もっと直感的に、まるで絵の具を混ぜるように高品質なマテリアルを作りたい」というニーズに応える、非常に強力なツールが登場しています。
それが、「Quixel Mixer」です!!
このソフトの最大の特徴は、実世界の素材をスキャンした超高品質なライブラリ「Megascans」とシームレスに連携し、まるで「デジタルの粘土」をこねたり、素材同士を混ぜ合わせたりするように、直感的にマテリアルをブレンド(混合)できる点にあるようです。
また、完全に無料で使用できるという点も多くの魅了した要因の一つでしょう。
Mixerの主な特徴と魅力
Mixerが多くのクリエイターに支持される理由は、その圧倒的な「直感性」と「クオリティ」にあります。
1. 直感的なレイヤーブレンディング
Mixerの操作は非常に分かりやすいレイヤーベースです。 例えば、「古いレンガの壁」を作る場合、
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ベースレイヤーに「レンガ」のマテリアルを置きます。
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その上に「砂」のマテリアルレイヤーを追加します。
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ブレンド方法を「高さ(Height)」基準に設定し、しきい値を調整します。
たったこれだけで、「レンガの目地(低い部分)にだけ砂が溜まっている」といった非常にリアルな表現が、ものの数分で完成します。

2. 3Dペイントとスカルプト機能
Mixerは単なるブレンドツールではありません。3Dモデルを読み込み、その表面に直接ペイントする機能も搭載しています。
「壁のこの部分に、手描きでひび割れを追加したい」「金属の角に、ブラシで錆を描き込みたい」といった、Adobe Substance 3D Painter(前回解説したソフト)に近い作業も可能です。

Adobe Substance 3D Designerとの違い
マテリアル作成ソフトとしてよく比較されるのが、AdobeのSubstance 3D Designerです。この二つは、似ているようでアプローチが異なります。
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Substance 3D Designer
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アプローチ: 「プロシージャル(手続き型)」
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特徴: ノード(機能の箱)を繋ぎ合わせ、数学的にマテリアルを「ゼロから生成」します。「タイルの枚数」や「ひび割れの深さ」などを後から数値で細かく調整できる、非常に強力で汎用性の高いソフトです。
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難易度: 習得難易度は高めです。
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Quixel Mixer
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アプローチ: 「スキャンベース(ブレンド型)」
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特徴: Megascansという「実世界の高精細スキャンデータ」を「混ぜる」ことに特化しています。ゼロから作るのではなく、高品質な素材を組み合わせるため、直感的で、非常に短時間でフォトリアルな結果を得意とします。
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難易度: 習得難易度は比較的低いです。
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建築パース制作においては、スピードとリアリティを両立できるQuixel Mixerは、非常に強力な選択肢と言えるでしょう。
このように汎用性こそ高くはないものの、無料で使用できる点や豊富なアセットが初めてマテリアル生成ツールを触る人にとって、魅力的な要素であることは間違いありません。
建築パースのリアリティをもう一段階引き上げてくれる、現代のCG制作に欠かせないツールの一つです。
是非皆さんも「QuixelMixer」を使ってみてください。
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